Caixa do lixo エピローグ的な 忍者ブログ
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基本的にss同士に繋がりはないかんじです。
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 □about...ご一読ください

ここでのグロヘタ
 □GH*half...ハーフエルフ英
 □GH*recall...召還士英
 □GH*elf...エルフ英

ここでのにょた
 ■にょた...特殊にょたと一般にょた

 □仏英...腐れ縁前提。あんまり甘くない。

 □米英...むしろ米→英

 □パラレル...GH以外のパラレル。
 □パラレル...内容もカプも雑多。コネタ含。

 □えろ...えろっぽいというか。仏英

 □他...上記欄に収まらないもの
 □他...花言葉もここ

 □メルフォ&拍手返信(11/3)


ちびリスと雄鶏(フランス国鳥)
お礼変更12/7。P数1+7。
「吸血鬼と法大生」設定です。
イロモノな内容になってますので、
1P目の注意事項をご確認ください
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■ハーフエルフ設定

イギリスが行く英不明になる。ないしは、自ら木と同化し、自然を守ることを選んだ後の話。





・+-------------------------------+・





「君が、アーサーくん?」

子供が振り返る。 

「そうだけど?」

ゆれた濃いハチミツ色の金髪は記憶よりも少し短い。
そろそろ声変わり間近といった声色。
近くなった目線。
普通の子供とかわりなく成長しているその姿に声をかけるまでは戸惑っていたスペインだったが、その顔をみて、頭より先に心が納得した。
昔と変わらぬ、深い森の色をたたえた瞳。

イギリスやんなぁ

にこりと笑って、彼の持つ鉢を覗き込んだ。

「これ、なんていうん?」

子供がいぶかしげに眉をひそめ(そういえばぼさぼさの眉もそのままだった。彼の認証は眉かと思ってたら瞳だったようで、いまさら驚いてみたりする)、顔を花へとむけてしまった。
しかしそれでも「ジギタリス」と答えてくれるあたり、昔のような拒絶の壁はなくなったようだ。

「毒やん?」
「毒だけど・・・」

いまだ花へと目を向けたまま、子供が答える。

「うまくつかってやれば薬になる。こいつを必要としている人もいるんだ」

そっと、葉をなでる様は、昔の彼そのままで。

「そっかー」

あいもかわらず植物をいつくしんでいるのだと知って、目をほそめた。
彼がアーサーだと教えてくれた町の人間が言っていた。
あの子供の手は緑の手だと。
彼の手にかかって育たなかった植物はなく、薬草毒草の知識は誰にもひけをとらないものだ、とも。

「植物についてくわしいんやってな。俺、商船に乗ってるんやけど、よければ」
「だめだよ!」

フランスのところにつれていってやるか、とさっそく商談に入れば、その言葉をさえぎり、イギリスより幼い声が響いた。
いつのまにきたのか、小さな子供がイギリスの腰にしがみついている。

「だめだよっ!いくらアーサーが薬草の知識が豊富だからってつれていっちゃだめだ!」
「いや、ぼくいきなり話にわりこまんといてや。これはおいちゃんと、アーサー君の」

はなしなんだから、と続けようとした言葉は、「家族なんだからな!絶対ダメだ!」という言葉にとまる。

「アルフレッド」

苦笑するイギリス・・・アーサーにも弟にたいする愛情が満ちている。

あぁそうか、とスペインは思って苦笑した。
これは引き剥がせない。
そして、ふと思いだす。
アーサーを教えてくれた男が、一言も記憶喪失についてふれなかったことに。
ただ植物への造詣が深いと、自慢げに語っていたことだけが記憶に残っていた。

「薬が必要ならココに買いに来ればいい」

にやりと笑ってアーサーは鉢を持って、庭の中へ入っていく。

「なぁ」

思わず、その背に声をかけた。

「今、幸せか?」

くるりとふりむいたその顔は記憶よりも大人の顔つきで、でも、年相応で。

「幸せに決まっているだろ!そうじゃなくても、俺がそうするんだからいいんだ!」

開いた唇が音を発するよりさきに、隣の子供がぎゅ、とその腰にしがみつつ怒鳴る。
アーサーがなにを言おうとしたのかはわからない。
ただ、その笑顔は、言葉よりも雄弁だった。









 ** *
おまけ。
  * **

「この前も、その前も、アーサーを連れて行こうとした人いたけど、
絶対だめなんだからなっ」

むぅ、と頬を膨らませる子供のあたまを、アーサーがぽんぽんとなでる。

「このまえ?そのまえ?」

はて、と首をかしげる。
まさか。

「アーサーが緑の手だから、いろんな人がくるんだ」

自慢げに笑う子供は、自分の行動と言動の矛盾に気づいていないらしいが、そんな悠長な突っ込みは、子供の言葉にかききえる。

「メガネをかけた男の人と、きれいなおねーさんと。
騎士様もきたんだぞっ。歌の上手な人と一緒に」

うわぁ。
オーストリアにハンガリーに・・・ドイツとヴェネチアーノやんなぁ、それ・・・。

商船の親分を自負し、目端のきく自信もあったが、この件に関してはすっかり出遅れていたようだ。

「後黒髪の人とか!すっごい背の高い人とか!」

日本にも。つか、ロシアもかい。

ここまできたら、フランスらしき人物が出てこないのがいっそ不思議なぐらいだった。

「なぁ、ふわふわの金髪で、こう、ニヨニヨと笑うおっちゃんきぃへんかった?」

「くるぞ!よく、美味しい料理をつくってくれるんだ!」

よく、とはこれいかに。
どうりで、来訪人としてカウントされていないはずだ。
スペインはふかぶかとため息をつく。
まったくいつのまに、と思うものの、なんだかんだでみんなイギリスがすきだったのだなぁと思って笑う。
特にフランス。
帰ったら絶対にからかってやろうと思いつつ、アーサーに声をかける。

「俺の名前はスペイン。なんでもそろうザッカレーの団長や。
欲しい薬品やなんやあったら、船にきぃ」

きょとりとするアーサーに、笑って。

「またな」

と、背をむけた。

 

 -----------+

少し成長した彼の耳には傷があって、欠けています。
けれど、昔のようにそれを隠そうとはしていません。
そんなイギリスの今。

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