Caixa do lixo なんでもない話 忍者ブログ
calendar
10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
menu
基本的にss同士に繋がりはないかんじです。
new→■:1/4  拍手:11/3

 □about...ご一読ください

ここでのグロヘタ
 □GH*half...ハーフエルフ英
 □GH*recall...召還士英
 □GH*elf...エルフ英

ここでのにょた
 ■にょた...特殊にょたと一般にょた

 □仏英...腐れ縁前提。あんまり甘くない。

 □米英...むしろ米→英

 □パラレル...GH以外のパラレル。
 □パラレル...内容もカプも雑多。コネタ含。

 □えろ...えろっぽいというか。仏英

 □他...上記欄に収まらないもの
 □他...花言葉もここ

 □メルフォ&拍手返信(11/3)


ちびリスと雄鶏(フランス国鳥)
お礼変更12/7。P数1+7。
「吸血鬼と法大生」設定です。
イロモノな内容になってますので、
1P目の注意事項をご確認ください
OTHERS
Designed by TABLE ENOCH
Powered by [PR]
  
 
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


絵茶でお礼に置いたものをサルベージ
英オンリーな仏→←英








「―― あれ・・・」

愛して止まない庭の植物たちの世話をしていることだ。
イギリスは薔薇の傍らに見慣れぬ花の存在を認めた。

「エリンジウム?」

色合いも見た目も地味なその花を、手ずから植えた記憶はない。
イギリスの好みとは言いがたいそれは、そもそも地中海原産で、この家は適さないのだ。

そういえば、なんでこの花の名前を知ってるんだっけ。

あわぬ風に身を震わせながらもけなげに咲く花を、無碍に扱う気も起こらなくて。
鉢植えにして室内で育てるか、と腰をあげたところで、ふと考える。
好きではない部類の花を詳しく調べる時間などイギリスにはない。
なのに、あの花が好む土壌まで知っている。
どこでみたんだったか、と物置に足を運びつつ考えて、どうしても思い当たらないそれに首を捻るがそれもいつものこと。

「・・・まぁ、いいか」

今は、まず、あの花を部屋にいれてやることが先である。

 

 


「・・・あぁ、そうか。フランスの家か」

エリンジウムに触れた瞬間、霞が晴れたように思い出した記憶と照らし合わせつつ、手の中の花を見つめる。
派手好きの男なのに、地味な風情の花を愛でているのが珍しく、興味を持ったのだった。
うっかり花言葉まで把握していたことも思い出す。

「―― 秘密の恋だったか」

あの男のことだ。
口説く手段として育てているのだろう。
当時はその結論を出したところで興味を失ったのだが、忘れたころになって手に入るとはなんの因果だろうか。

「種でも飛んできたのか・・・?」

フランスの家の、と思えばどこかむず痒い。
やっぱりやめようかと、もう一度手の内の花を眺めて。

「・・・」

さやさやと、訴えるように揺れる花を見れば、やはり無碍に扱おうという気持ちは起こらず。
苦笑いをひとつ落として、鉢へと植え替える。

花に、罪はない。

たとえ、「口説く手段だろう」と無理やり己を納得させて、記憶に蓋をした事実を思い出させられようとも。

「―― フランスに熨斗つけてくれてやる」

思いを重ねてしまえば手放せないとわかっていながら、イギリスは小さく毒づいた。

 

 

 

 

 

気づけば、いつのまにか庭に増えている花。
それは、ニコチアナであったり。ジギタリスであったり。
不自然にあらわれる存在に、どこまでボケてきたんだ俺は、と頭を悩ませること暫し。
どれも、フランスの家にあった花だと気づくまでに、また暫し。


ぽつりと現れるその花々の理由がわかるまでに、さらに時間をかけることになるのは、また別な話。

 

 

PR