■spadeさんの絵茶での会話より。
「イギリス・・・」
男の声にゾクゾクと体が震える。
あぁもう、ほんとうにどうにかしている。
この男も、自分も。
ここは、自分の家で。ソファの上で。
なのに、何故かフランスに押し倒されている。
(・・・何故、じゃ、ねぇな)
フランスがそれを望むから、イギリスを押し倒し。
イギリスもまた、それを拒まないから、こうして押し倒されている。
自明の理であり、もはや、目をそらすことはできない。
・・・ずっと、ずっと長い間そうすることを避けてきた。
目をつぶってきた思いだけれども。
もう。
「・・・ふらんす」
我慢は、したくない。
ふたり、口付けを交わそうとした、その瞬間。
ぬ、と白い毛並みの馬が顔をだした。
「ゆ、ユニコーン!?」
あわてて身を起こす。
穢れなく無垢な眼差しでじっと、イギリスをみつめるユニコーンに、するすると熱が下がっていくのを感じる。
よしよし、とその頬をなでれば、気持ちよさそうに目をつぶる様がいとしい。
「・・・・イギリスさん?」
ふと、横を見やれば引きつった顔のフランスがいた。
わるいなぁという気持ちがないでもないが、すっかり気分は萎えている。
(ユニコーンのいる前でヤるつもりなぞ、毛頭ない)
「また、な」
首をすくめて、ソファをおりた。
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フランスと情事に及びそうになると、邪魔をするユニコーン
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