エロはないが、エロ話の続きって、どこに配置すればいいんだろう・・・orz
『ねぇ、イギリス。いい加減俺のものにならないかい?』
アメリカの言葉がぐるぐるとイギリスの頭で渦巻いていた。
『フランスなんて、忘れちゃいなよ』
フランスの事なんか別に、好きでもなんでもない、といいかけて、自分の気持ちに気づいた。
ぐるぐる。
アメリカの率直な言葉が頭を支配する。
酒の席での言葉だ。彼は酔っていたし、ただ密接な支配国もどきが欲しいだけかもしれないと思いつつ、イギリスの心は動かされた。
誰も、誰一人として、『欲しい』とは言ってくれなかった。
必要としてくれたのは、小さなアメリカだけで。彼もまたイギリスを裏切り去っていった。
誰も、自分の事なんか好きじゃないと追い詰められて過ごしてきた上での言葉だ。
イギリスの心の奥にするりと入り込んで、彼をつかんで離さない。
『ねぇ、イギリス・・・』
***
「・・・っていわれたんだけど・・・どうしよう」
いつもの酒の席。
気づいたらフランスに相談していた。
嫉妬でもして欲しいのか、と自嘲する。
「俺になんていって欲しいわけ?アメリカは本気だよ?とでも言って欲しいのか?」
思いも寄らぬほど冷えた声に、イギリスの体が固まる。
想像もしなかった声色だからだ。笑い声や、苦笑いの声しか想定していなかった。
「ふらん、す」
戸惑う感情を隠しきれず名を呼べば、かれはふい、と顔を背けた。
わからない。
何故彼がそういった態度をとるのか。
わかってしまった。
自分がどれだけ、彼に傾倒しているのかを。
ズキズキと痛む胸を押さえて、イギリスはグラスを口に運んだ。
無言のうちに酒は進み。
つまみもボトルもなくなったころ。
ポツリとフランスが呟いた。
「なぁ」
「・・・ん?」
「アメリカのものになる気か?」
ギチリと心が痛んで、なきそうになるのを耐えて答える。
「・・・さぁな」
「―― もし、ふられたら・・・戻ってこいよ。お前と体の相性、けっこういいし、さ」
「・・・・・・・・ん」
それで、その日の飲みは終わり。二人は散り散りになった。
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