■召還士設定
「理由」その後
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「あー・・・一つ聞くが、それは、見られると効果をなくすとかそういう類のものか?」
「いいや」
「・・・そか」
フランスがほ、と息を吐き出したのを見て、イギリスはまた苦笑した。
見られてまずい呪術ならば、最初からそう警告しておく。
見られたくなかったのは(そう認めたくはないが)、覚悟が足りないからだ。
守護者のいない状況、アメリカの喪失、常人(つねびと)とは違う道・・・そのすべてに。
この全身を覆う刺青は人を不快にさせる、と都合のいい言い訳を盾に、まわりの勘違いに甘んじていた。
「人に見られて、どうこうする類じゃない。気にすんな」
だから、思わずフォローの言葉を入れてしまったのは、罪悪感からだったのだろう。
それでもその言葉にきょとんと素の表情を返したフランスに、逆にびっくりした。
普段のひょうひょうとした変態くさい表情がきえると、随分若い顔つきだということにいまさら気づいて、しかも、その顔が存外美形だということになんだか思わぬ発見をした気分になる。
「あー・・・」
素を出してしまったことに、自らあせったのか、フランスがうめくような声をあげた。
なんだか、お互い思わぬものを見せ付けあっているようで、自然と二人笑いが漏れた。
「酒、もらってきたんだ。一緒にのまねぇ?」
「あぁ・・・いいな。随分ひさしぶりだ」
ふ、と肩の力が抜ける。
フランスも随分とやわい表情をしているが、自分も同じであろうことをイギリスは気づいていた。
それから二人、お互いの忘れえぬ思い出を語りあったのはごく自然の流れで。
イギリスは自身の守りのため、フランスは自らの望みのため、互いに仮契約を結ぶことになる。
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英はいつか米と出会うそのときのために、仏は仏の望みのために、契約を結ぶことに。
召還士は、契約者(守護者?)のために、秘儀とかなんかの特別な技を使えるかんじでひとつ。
フランスの望みは・・・なにも考えていない罠
縛られたジャンヌの霊の開放とかなんか・・・?
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