ただいま、絵茶視姦中ー。
画面に広がる素敵絵より、妄想。絵師さんってすごい・・・っ
追記。
ハンガリーさんちの曲が激しいものが多いとは・・・。
しかし、納得(゚∀。)
随分と――・・・随分と、静かなものだ。
今日はハンガリーが、外へ買出しへ出かけている。
それだけで、火が消えたように静かだと思うのは、気のせいだろうか。
子供たちの声も、普段はもっとしていたように思うのだけれど。
ふ、と窓の外へと視線をやれば、木の根元で何故だか難しい――見方を変えれば拗ねた顔をしている神聖ローマと、少しはなれたところで花と戯れているイタリアの姿が目に入った。
(そんな顔しないで、一緒にで遊べばいいでしょうに)
なにやかにやとちょっかいを出すハンガリーがいないと、神聖ローマからはイタリアに近寄りがたいようだ。
対するイタリアの興味はすっかり花へと注がれていて、にこにこと、花を両手に抱いて見つめている。
(やれやれ)
おばかさんが。
キィと、ピアノの蓋をあけ、いくつかの旋律をつまはじいた。
頭を流れるのは、花をたたえるかわいらしい曲。
決して、イタリアの髪に挿された花から彼女を思い出したわけではない。
誰ともなくそう弁解して、オーストリアは、ピアノの前に座ると、鍵盤に指を下ろした。
ゆるやかに流れ出した、柔らかで華やかな曲が室内を満たし、開け放たれた窓から外へとあふれ出していく。
ちらりと、子供たちに目をやれば、イタリアが軽やかに立ち上がり、神聖ローマのもとへかけていくのがみえた。
その両腕に抱えられた花々が、ふわりと神聖ローマの上に舞い落ちる。
びっくりとした顔で見上げる男の子と、満面の笑みで手を差し出す女の子。
――きっと、踊ろうなんて誘っているのでしょうね。
視線を鍵盤へ戻しながら、オーストリアはひとりごちた。
あの二人で一曲つくれそうだ。
リズムを少しばかり軽快なものにしながら、もう、二人は見ない。どうなるか、なんてわかりきっているから。
後は――、後は、この曲とともに彼女の帰りをまつことにしよう。
ゆるく笑みが浮かんでいることに、本人は気づいているのかいないのか。
オーストリアは、ただ心に浮かぶままに指を走らせた。
「ねぇねぇ、神聖ローマぁ。この曲、なんだか普段のオーストリアさんの弾く曲とはちょっと違うねー」
「・・・そ、そうか?」
「うん。なんだか、すっごくあったかい気持ちが込められてるかんじがするー」
「あぁ・・・(だって、ハンガリーの家の曲だから)」
「ね、ねぇ、神聖ローマぁ・・・・」
「だいじょうぶか?イタリア」
「どんどんテンポ速くなってる気がするのは、気のせいかな」
「・・・(そりゃ、ハンガリーの家の曲だから) ちょっとやすもう。あっちの木陰がすずしいぞ」
「! うんっ」
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